【2023年】シンガポール移住後の生活費(142)
- K
- 2023年6月1日
- 読了時間: 6分
子供2人の4人家族の前提で言うと、
結論、年間なんだかんだで400,000SGD(約4,000万円)が消えていく。
特に贅沢をしているわけではない。
負担が大きい部分は、当然、「子供の学費」と「家賃」だ。
さて、学費に関しては、
どんな学校に通わせるかによって、大きく変わってくる。
主には、
シンガポールローカル校
シンガポール日本人学校
インターナショナル校(ローカルインター校もバジェットインター校も含めて)
ということになる。
長いシンガポール生活の中で、
我が子はシンガポールローカル校とインターナショナル校をどちらも経験し、
いまはIB(インターナショナルバカロレア)のインターナショナル校で落ち着いている。
シンガポールローカル校は学費は国民には安い。
ビザのステータスで学費は違ってくる。
シンガポール国籍の人は、小学校の学費は、無料だ。
雑費などで最大かかっても月に13SGD。1,300円だ。
中学生になると、学費は5SGD。雑費をあわせて最大でも月25ドル。
ほとんど無料のような学費で通えるのがシンガポール国籍を持った子供だ。
シンガポール永住権(PR)所有者の場合は、
小学生は月255ドル+雑費。
中学生は月500ドル+雑費。
こちらもかなり安い。
シンガポールで就労ビザ(EP)に属する家族ビザ(DP)所有者の場合は、
日本人(ASEAN国籍以外)の場合は、
小学生は月885ドル+雑費。
中学生は月1,770ドル+雑費。
ここで一気に高くなる。
特に中学生の月18万円程度という学費は結構な負担になるのではないだろうか。
ただ、シンガポールでローカル校に入学しようとすると、
日本人にとってはなかなかにハードルが高い。
かなり腰を据えてシンガポールに住み着く気合が必要だと思う。
我が子も小学生からローカル校に入学させたが、
単に運が良かったとしか言いようがない。
都心エリアで入学させるのは倍率が高すぎてなかなかに希望通りに行かないだろう。
さらには中国語の習得が必須なので、入ってからも楽ではない。
ローカル校に通う日本人が少ないのは当然と言える。
シンガポール日本人学校の学費はどうだろうか。
我が家では通わせたことがないので実際体験している訳では無いが、
HPを見ると、小学生は授業料と施設費合わせて月707.4ドル。約7万円。
中学生は月783ドル。
中学生のグローバルクラス(英語で教育)は月1,085.4ドル。約10万円。
ちなみに、シンガポール日本人学校は相当優秀な生徒が多い。
友人の子供も日本人学校だが、みなしっかりしているし、成績優秀だ。
そんな優秀な学校に、シンガポールでこの値段で通えるのは、かなりお得だと思う。
いずれ日本に帰る予定をしているご家族は日本人学校を選ぶ人が多い。
インターナショナル校はどうかというと、
これは、割と幅がある。
数年前から増えてきた、
バジェットインター校では、学費は比較的安い。
小学生で年間17,000ドル程度(約170万円)、中学生で年間20,000ドル程度(約200万円)。
というふうにインター校からすると、安い。
シンガポールのローカル校の廃校を利用していたりするので、
そういう面で費用が抑えられているのかと。
通常のインターナショナル校は、
かなり値段の幅がある。
小学生で年間20,000ドル(約200万円)から、年間45,000ドル(約450万円)あたりだろうか。
学年が上がるごとに学費もあがるのはバジェットインター校と同じ。
子供一人につき、年間学費だけで300万円とか500万円とかするので、
子供が多いと相当な負担になる。
でまた、それ以外にかかる費用もでかい。
旅行のようなものも多いし、有料のクラブ活動的なもの、様々なイベントなどなど、
なんだかんだで年間数十万円から100万円程度はプラスでかかるイメージがある。
計算したことはないが。
しかも年間の休みが多いからその間に旅行にでも連れて行くとかになると、
その分もさらにかかってくるし、サマースクールに行かせてもお金がかかる。
ということで、インターナショナル校に子供を通わせるのは、
なかなかにイバラの道だ。
駐在員で会社が負担してくれる、とかならいいが、
自営業の人にとっては生活費の中で間違いなく学費が一番のコストになるだろう。
子供が2人、インターナショナル校に通うとなると、
学費だけでも年間700ー800万円程度。
プラスなんだかんだで年間100-200万円程度。
中国語についていくための家庭教師、
日本語をキープするための日本人補習校、
英語を論文書けるレベルにまで持っていくための塾、
その他スポーツの習い事などなど、
習い事の費用も馬鹿にならない。
以上が学費とその関連費用だ。
教育費全体で、子供2人で年間100,000ドル(約1,000万円)程度は見ておく必要がある。
そこにアホみたいに高い家賃がズシっとくる。
家族4人で暮らすには、狭くても3ベッドルーム、
願わくば4ベッドルーム必要となる。
いまシンガポールで3ベッドルームを探すとなると、
そこそこ郊外でも月5,000ドル以上はしてしまう。
かなり住む場所にこだわらなければ、もっと安くてもあるが、
一般的には5,000ドルから8,000ドル程度だろう。
これで、年間600万円とか1,000万円近くになってくる。
何年住めば、その家賃合計だけで、日本の地方に家が建つ。
4ベッドルームとなると、もちろん、それ以上だ。
といった具合で、4人家族で学費と習い事と家賃だけでも、
年間2,000万円程度になってくる。
そこに日々の生活費と年に1度か2度の旅行(日本一時帰国なども)、
猫の病院代や猫ホテル代、なども含めて、
年間約400,000ドル、だいたい4,000万円というお金がかかってくるわけだ。
この数字は同じく4人家族の友人と話したときに一致したので、
どこも一緒だなと思ったのを覚えている。
特に贅沢をしているわけではないし、
外食も週1回程度だが、外食費が高いシンガポールでは子供を連れて行くと、
すぐに300-400ドル程度になってしまう。
こだわっているものでいうと、
食材くらいだ。
醤油や味噌やみりんなどは日本からいいモノを運んでいる。
野菜等はオーガニックのもの以外使わない。
牛肉はグラスフェッド、豚肉はフリーレンジのオーストラリア産だったり。
魚はできる限り天然物を買う。
その他こだわっているサプリメント代金もある程度ある。
余分なものが入っていない、医療グレードのサプリメントやプロテインなどだ。
最近ではアプリが優秀なので、
銀行やクレジットカードの履歴を自動で吸い上げて家計簿をつけてくれるので、
家計を把握するのは非常に楽になった。
だが、いまだにどこを切り詰めれば出費が減らせるのかは不明だ。
コロナ禍で一切外に出られない時期ですら、
年間360,000ドル程度(約3,600万円)かかっていたので、
外食などを減らしたところで、大した節約にはならないということだ。
HDB(公団住宅)に住んでローカル校に通わせて、習い事も減らし、
食材にもこだわらず外食もせずに暮せば、たしかにかなり出費は減る。
しかしそこは子供の教育環境と我のQOL。そういったものを天秤にかけることになる。
インフレを計算しなくても10年子育てすれば4億円というお金が消えていく。
億り人で1億円持っていたところで、
外国人として住むならただの庶民なシンガポール。
いやはや。
